6-AF24ジョルノのベルト交換・プーリー交換
スピードメーターケーブル交換、エアクリーナー交換と作業を進めた原付スクータージョルノAF24ですが、次は駆動系をメンテナンスします。
作業内容としては、Vベルト交換、プーリー交換、ウェイトローラー交換、カバー内全体の清掃です。
作業前に556等でネジにスプレーしておいた方が良いかもしれません。
キックペダルを外す際にボルトが折れてしまいました。しかも、事後で判明したのが実はキックペダルを外す必要が無かったという痛い展開でした。orz
なお、これから紹介する作業を行う場合、全て自己責任でお願いいたします。所詮、私は素人です。以下の作業内容に誤りがあるかもしれません。また、締め付けトルクを誤ると、他の部品を破損させ、修理が高額になるリスクがあります。当然、ボルトが折れてもややこしい話になります!ボルトを緩めるのは、ワコーズの「ラスペネ」(1200円〜)っていうスプレーが人気のようです。
ワコーズ RP-C ラスぺネ 業務用 業務用浸透潤滑剤 A121 350ml A121 [HTRC3]
- 出版社/メーカー: ワコーズ
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ちなみに、近所のホームセンターでは「ネジ神様」(3600円!)ってスプレーを勧められました。呉工業では部品を冷却して潤滑剤を浸透させる物もあり。
1 駆動系のカバーを外します。
赤丸:カバーを固定しているボルト
青丸:クラッチ側のカバーを取る際、邪魔になるエアクリーナーのボルト
緑丸:外さなくても良いボルト
※クラッチ側のカバーを固定しているボルトは、長さの違うものがあるので、どこのボルトかメモすると良いです。
このスクーターは、プーリーカバーとクラッチカバーに分かれています。
AF27のDIO(ディオ)も似たような構造ではないかと思われます。(参考:92年以前と93年以降で多少違いがあるようでプーリーを固定する締め付けトルクもネジ径10mmで3.8kgf/m、ネジ径12mmで6kgf/mのようです。なお、クラッチ側は、ネジ径10mmで4kgf/m)
まずは、クラッチ側のカバーを外します。
ネジ5本で固定されています。
ゴムのパッキンが付いているので痛めないように外します。ゴムの劣化を遅らせるため、呉工業のラバープロテクトをスプレーしておきました。
KURE(呉工業) ラバープロテクタント (300ml) ゴム製パーツ保護剤 [ 品番 ] 1036 [HTRC2.1]
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2 引き続き、プーリー側のカバーを外します。
こちらもネジ5本で固定されていますが、カバーが車体と固着しています。ゴムハンマーで軽く叩いて取るという記事をネットでよく見ますが、今回は、それだけでは全く外れず、非常に作業が難航しました。作業中にカバーをよく見ると、上側の右に引っ掛けを見つけ、そこに釘抜きをあてがい、軽く叩くと簡単に外れました。なお、このカバーは、強く叩きすぎると割れますのでご注意を!
3 クラッチアウター(クラッチを包んでいる5つ穴があるやつ)を専用工具で固定します。
クラッチを固定している14mmナットをメガネレンチで外します。
回す方向は、反時計回りです。回すには、多少の力が必要です。
バイクパーツセンター ユニバーサルホルダー Moto Tools 汎用 975003
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(STRAIGHT/ストレート) ユニバーサルホルダー ロックタイプ 19-680
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キタコ(KITACO) ユニバーサルホルダー 汎用 674-0500000
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※専用工具のユニバーサルホルダー、タイミングが良いと1000円程度。普段は、2000〜3000円f^_^;スズキのスクーターにも使用可。
4 ドライブフェイスを専用工具で固定し、プーリーを固定している17mmナットをメガネレンチで外します。
回す方向は、反時計回りです。回すには、やや強い力が必要です。
※専用工具(ホンダ系ドライブフェイスプーリーホルダー特売1500円)を写真とは逆向きの方にハメた方が良かったかもしれません。なお、この工具を自作する人も多いようです。
スズキのスクーターでは、プーリーロックレンチが必要な場面となります。
<参考>
キタコ(KITACO) プーリーロックレンチ セピア系/レッツ系/ZZ/チョイノリ/アドレス110等 スズキスクーター用 674-0500970
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上記3・4の作業はインパクトレンチ?があると一発で外せるようです。
5 プーリーとクラッチ、ベルトを引き抜きます。
6 クラッチのメンテナンスを行います。
クラッチアウター(カバーみたいやつ)をブレーキクリーナーで軽く清掃します。今回は、クラッチを分解しませんが、中に強力なバネが入っているようなので、作業は、かなり注意する必要があるようです。
7 プーリー側(エンジン側)は、一番手前から、ナット、ワッシャー、ドライブフェイス、プーリーという順番に並んでいます。※真ん中にプーリーボス(筒みたいやつ)があります。
今回は、プーリーとウェイトローラーも新品に交換しますので、ドライブフェイスを取り出し、プーリー全体を引き抜き入れ替えます。この際、セルモーターギアも邪魔&清掃のため外します。
<セルモーターギアはケース内の左端に 軽く清掃>
<ドライブフェイスは手で簡単に取れる>
<ウェイトローラーが摩耗している、中はサビもあり>
<購入したプーリー 純正サイズ同等 約2000円>
こちらはヤフオクにて購入したため、下記リンクのアマゾンでは参考としてご確認ください。
※ランププレート、スライドピース、プーリーボスが付属していたがライブディオZX用でした。付属プーリーボスは、長さ約36mm、外径約20mm、内径約14mmでした。また、ウェイトローラーも付属していたが8g×6個以外、詳細不明のためNTBの商品を使用した。
なお、ランププレート(ヒトデみたいやつ)とスライドピース(ランププレートにハメる黒い部品3つ)、プーリーボスは、新品を購入していませんので古いものを使い回しています。
8 ウェイトローラーは、薄くグリス(ホームセンターで売っていた呉工業のもの)を塗り、プーリーに入れます。
今回は、NTBの商品で11gが6個入りの物を購入しました。
<新品ウェイトローラー 約1000円>
純正と同じ重さです。この商品は、取り付け方向が自由なタイプです。ウェイトローラーの側面を見たときに両方共ゴムが被っていれば取り付け方向自由、片面が金属露出の場合は、取り付け方向が決まっていますので説明書をよく確認の上、プーリーの回転方向に注意して組み込みます。
ウェイトローラーは、重くなると加速が悪いが最高速度が伸びて(このスクーターはこちら)、軽くなると加速が良いが最高速度が落ちるようです。個人的には、普通に乗るなら純正の重さで良いと思います。
<新品プーリーにローラーを配置、グリスも高級品980円を使用した>
KURE(呉工業) シリコングリースメイト ペースト (50g) グリース [ 品番 ] 1067 [HTRC2.1]
- 出版社/メーカー: KURE(呉工業)
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なお、ウェイトローラーにグリスをつけすぎると回転でグリスが飛び散り、駆動に関する他の部品に影響を及ぼしますので注意ください。ネット上では、ウェイトローラーにグリスを付けないという考えもあるようです。
9 プーリーの表面は、油脂厳禁ですのでブレーキクリーナーで清掃しておきます。ドライブフェイスの汚れもブレーキクリーナーで清掃します。
<元のプーリーと新品プーリー(台湾製)>
新品プーリーも加工時の油が付着している可能性があるので取り付け前にブレーキクリーナーで清掃を。
なお、古いプーリーは保守部品として保管。
※純正プーリーと比べると、中心部の形状が少し違いますが問題無く使用できてます。
<ドライブフェイスを汚れが無くなるまで清掃>
中心部が腐食?していたので紙ヤスリで磨き、ブレーキクリーナーで清掃した。
10 ケース内には、たくさんのベルトのカスが散乱していますのでブロワーまたは、自転車の空気入れで吹き飛ばします。
また、ブレーキクリーナーを活用しながら、ぼろ切れでキレイに汚れを拭き取ります。
<清掃前>
<清掃後>
※カバーの内側も清掃しておきます。
11 ベルトを交換します。
国産のベルトです。過去に同一メーカーのベルトで交換したスクーターがありますが、6000km使用後も安定した駆動ができています。こちらも油脂厳禁となります。
<新品国産ベルト 1580円>
ヤフオクにて購入しました。
GRONDEMENT(グロンドマン) 日本製ドライブVベルト ライブディオ(AF34AF35) スーパーディオ(AF27) タクト ジョルノ
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- 発売日: 2013/03/18
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クラッチを戻し、ベルトを引っ掛けます。引き続き、プーリーをハメてベルトを引っ掛けます。この商品は取り付け方向の指定(矢印)が無いのでベルトに印刷された文字が読める向きで取り付けました。プーリーとランププレートがバラバラにならないように手で押さえながらシャフトにハメます。
ドライブフェイスをハメます。この段階で、一度、ベルトを握り、クラッチにハメこみます。
12 ここからは、トルクレンチで作業します。
クラッチ側(後ろタイヤ側)のナットを締めます。時計回りでトルクは、4kgf/mです。
引き続き、プーリー側(エンジン側)のナットを締めます。時計回りでトルクは、6kgf/mです。車体が少し浮くぐらいの力となります。
トルクレンチは、適性トルクでカチッと音がします。何回もやるとキツく締まることになるのでご注意を!
※上記の締め付けトルクは、ホンダのバイクのコールセンターが教えてくれました。古いスクーターなのに、親切丁寧に教えてくれてありがとうございましたm(_ _)m
13 この段階で、再度、ベルトを握り、クラッチにベルトを食い込ませます。
※撮影忘れのため使い回しの写真です。ナットが付いてると想定してください。
14 セルモーターギアを元の位置に戻し、プーリー側のカバーを取り付けます。
クラッチ側のカバーを取り付ける前に、エンジンをかけて、駆動状況を確認します。
アイドリングで後ろタイヤがゆっくり回り、軽くアクセルを回すと後ろタイヤが軽く早く回ることを確認します。なお、カバーが開いた状態ですので、ケガをしないように!
15 クラッチ側のカバーを取り付けます。
エアクリーナーのボルトも忘れずに。
16 試走行します。
私はベルト交換後20kmくらい15km程度の低速で走行するようにしています。ネットでは、急加速をしばらくやらなければ、普通に使ってよいという意見もあるようです。(アクセルを控えめにするということです)
問題無く走行できることが確認できれば作業終了です!
今回は、プーリー側のカバーを取るのに時間がかかり、合計3時間の作業でした(>人<;)