ヴェルデCA1MBベルト交換
愛用しているスクーター、スズキのヴェルデCA1MBですが、最近、加速が悪くなりました。
走り出しで、ガガガッとなり、高回転させても、いまいち前のようにスピードがのりません。
ベルト交換から早3年、約11000km走行していたので、ベルトやウェイトローラーが摩耗したかなと思い、交換作業しましたのでご紹介いたします。
なお、私は素人です、下記手順に誤りがあるかもしれません。作業は自己責任でお願いいたします。
①キック部分を外す
キックを固定しているボルトを折ってしまう苦い経験がありますので、今回はワコーズのラスペネを吹いてから作業しました。
さすが、ラスペネ、スムーズにボルトが外れ、キックが取れました。
なお、以下の工程でボルトなどを外す際は、どこのボルトかワッシャーやバネ座金がどのような順番で入っていたか等をメモしておくと安心です。
②カバーを外す
駆動部全体を覆っているカバーを外します。
ボルト5本で固定されており、カバーの中央にあるボルトは長いものが使われ、左下にあるホースを固定する金具付きのボルトが他の3本より少し長いです。
カバーは固着しておらず、簡単に取れました。
なお、このカバーを外すためには、エアクリーナーを固定しているボルト1本を外しておく必要があります。
③プーリー部分のカバーを外す
同じ長さのネジ4本で固定されています。ネジを外したら、カバーの両側を手で持ち、それぞれを前後にゆすると取れます。
④ドライブフェイスを外す
12角プーリーロックレンチ(スズキ用)と17mmのメガネレンチで外します。
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プーリーロックレンチを足で踏みつけて、レンチを反時計回りに回します。ある程度の力が必要ですが、場合によってはラスペネを吹いておきます。(外れたら、ブレーキクリーナーでラスペネを除去)
⑤クラッチを外す
ユニバーサルホルダーでクラッチを固定し、14mmのメガネレンチで外します。
ユニバーサルホルダーを足で踏みつけて、レンチを反時計回りに回します。こちらもある程度の力が必要ですが、場合によってはラスペネを吹いておきます。(外れたら、ブレーキクリーナーでラスペネを除去)
写真4枚目のクラッチは、紙やすりで軽く磨いておきます。(磨きすぎ注意!)
⑥ケース内を清掃
ベルトのカスがケース内に散乱していますので、ボロキレ、ブラシとブレーキパーツクリーナーで清掃します。
キックペダルのギアやスターターモーター付近も清掃しておきます。
⑦プーリーのウェイトローラー交換
ドライブフェイスを外します。ドライブフェイスを固定しているボルトやワッシャーの順番を忘れないように。
その後、プーリー全体を手前に引き出しますが、中を見てビックリ!ウェイトローラーの1個が摩耗という段階を通り越して、金属まで削れていました!前回の交換で安モノを使ったことが悔やまれる。ウェイトローラーには、クレのシリコングリスを薄く塗ります。(ぬりすぎ厳禁!)ウェイトローラー3個を写真のように入れます。
また、スライドピースと言われる黒い三角の部品等も摩耗が激しいです。どうりで調子悪いわけです。というわけで、プーリー全体もマルマル交換します。
※Amazonでは、プーリー単体の商品が無いので、ヤフオクあたりで入手してください。この際、プーリー、カバー(写真1枚目)、スライドピースのセット品を探してください(>人<;)高速プーリーもありますが、長く使うなら標準サイズのプーリーを探してください。レッツ用も互換性があります。
前回は、ウェイトローラー14g×3個でしたが、今回はNTBのウェイトローラー15g×3を使いました。注文時は、重さとサイズ、個数に注意してください!私は、ws17-15bを使用しました。
⑧グリスアップ
プーリーの中央にある円筒型金属の中やキックペダルのギア、クラッチの中心にあるベアリング、軸の端となる部分にグリスを薄く塗っておきます。
グリスは塗りすぎると、駆動時に飛び散り、油厳禁のベルトやプーリー、クラッチに付いてしまいますので注意しましょう。
⑨ベルト交換
ベルトもすり減っているだろうと思ったんですが、新品と比べてみると幅がほぼ同じ(使い込むとベルトが削られ、幅が狭くなってきます)、劣化を示すヒビも見当たりませんでした。(下の写真参照)11000kmも使ったのにさすが国産!でも、いちょう交換しておきます。(ベルトメーカーは、2年または8000〜10000kmでの交換を推奨しています。)今回、おすすめするベルトは、取り付け方向が無いようですが、いちょう手前から文字が読める向きで取り付けました。メーカーによっては、ベルトに矢印が印刷されていることがあり、この場合、回転方向と矢印を合わせることを忘れないでくださいね。
プーリーは、裏ブタみたいなやつをネジ止めしないタイプの場合、ウェイトローラーが落ちないよう注意しながらハメます。
ベルトをクラッチとプーリーにハメたあとは、ベルト中央を手で握り、食い込ませてやると良いようです。
⑩ドライブフェイスとクラッチ部分の取り付け
取り外した時の構成どおり組み込みます。
締め付けトルクは、プーリー側、クラッチ側共に5Nとしてトルクレンチで締めました。これは、ヴェルデと同系列のレッツ2を参考にしたものです。
心配な方は、スズキバイクに確認ください。
※トルクレンチは、自動車のタイヤ交換用だと、5Nに合わせにくいので、小型のトルクレンチを探してください。残念ながらAmazonでは、良い商品が見当たらず...
⑨動作確認と慣らし走行
キックギアのケースだけ付けた段階でエンジンをかけて軽く動作を確認しておきます。
問題無さそうなら、他のカバーなども取り付けます。
カバーには、ゴムのパッキンが付いているので、ラバープロテクトスプレーを噴射して延命を図ります。
その後、低速で20kmくらい慣らし走行して作業完了です。
今回は、慣らし走行含めて4時間くらいかかりました・・・。疲れた。バイク屋さんに依頼すると万単位で取られるので仕方ないか。
<点火プラグ交換>
今回は、ついでに点火プラグBPR6HSも交換しました。
数千キロは使ったはずなので、念のためです。
点火プラグは、中央付近にあります。車体の下から手を突っ込み作業できます。
ヴェルデは横気筒エンジンなので点火プラグも真横になっています。乗っている時の振動も少なく感じます!
プラグコードを水平に手前に引っ張り、プラグレンチを差し込み回します。
新しいプラグは、手で回るところまで回して取り付け、最後にプラグレンチで1/2から1/3回転回して締め付けます。締め付けすぎは、ネジ山を破損させますので十分注意ください。この部分の金属は、やわらかいです!
最後にプラグコードをしっかり差し込み作業完了。車体の下から作業できるのはありがたいことです。
<感想>
ウェイトローラーを8g×6個=48gから15g×3個に変更したため、アクセルワークに変化があり、加速が悪くなった?(前より軽くなったので走り出しが良くなるはずが、なぜかモッサリスタートに)ような気がしますが、とりあえず様子を見たいと思います!